そうだ、ソウルへ行こう!(64)

先生にビールを飲んではいけませんと言われても、そんなにちゃんと言いつけを守れるはずがありません。

それでもついつい飲んじゃうのが凡であります。
夕方になると1本ぐらいいいかななんて思ってしまいます。
それで1本で済んだことはないのであります。

こうなったら「凡」を通り越して「愚」であります。
とはいうものの、愚であることでしか生きられないのでありますから、仕方がありません。

ビールによって胃酸が上がってくるのが原因だったら、ビールを飲んでも上がってこなくなるようにすればいいんじゃないかな。
そう考えた時、アイデアが浮かびました。

すぐにホームセンターに行って、テレビを見るためのクッションを買ったのであります。

三角形のくさび形でゴロンと横になってテレビを見るためのクッションです。これなら40度ぐらいの傾斜がついているので、ゴロンとなっても胃酸は途中で止まるはずです。

うん。我ながら名案だ。

それ以来、私はビールを飲んでご飯をお腹いっぱい食べてから、そのテレビクッションでゴロンとしているのであります。
そのおかげで喉の痛みは消えたのであります。

しかし、ビールの弊害はまだまだあるようであります。

今もその弊害は休火山のように爆発はしていないが、じんわり活動をしているのであります。

10年ぐらい前の事です。
急に足の親指が痛くなりました。
「あれ、どうしたんだろう。どこで骨折したんだろう。」
そう思いました。

それで整形外科を紹介してもらって診察に行きました。

先生が凡を見るなり「ビールは好きですか。」と聞きました。

そして凡の体型を見て、なるほどと頷いたのであります。

「そしたら血液検査をしましょう。」と言ったのであります。
「あ、それから、念のためにレントゲンも撮りますね。」と付け加えました。

あのう。凡は足の指の骨が折れているんです。
なので、まずレントゲンを撮るのが普通じゃないでしょうか。
と思ったものの、そこは病院、先生のいいなりです。

レントゲンを見て、また先生は頷きました。

「やっぱり、骨には異常はないですね。これは痛風です。」
血液検査の結果も尿酸値が13ぐらいあり、りっぱな痛風でありました。

先生いわく、凡ぐらいの年齢で、凡のようなお腹の出っ張りで、ビールを沢山飲む人は
大体痛風でやってくるそうです。

それ以来、ちょっと遠慮しながらビールを飲まなきゃいけなくなってしまいました。
それでも止めないところが「凡」であり「愚」の私であります。

そうだ、ソウルには痛風に効く薬はないのかな。
ご めんなさい。
(ぺこり)

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