散散歩歩。(891)番外編、JKのみゆきさん。青春18きっぷ・北九州の旅。(2)

7月20日(月曜日)。
凡は、青春18きっぷを持って家を出た。

そして、姫路を過ぎた頃に、気が付いた。
女子高生に見られている。
しかも、2人にだ。
1人は、凡の左腕を見ている。
もう1人は、凡の顔を見ている。

凡が、女子高生にジロジロ見られるなんて経験は、これはされたことがない。
しかも、凡の顔を見ている女子高生なんて、微笑みをたたえながら凡を見ているのだ。
この凡でさえ、驚いた。
どう考えたって、その理由が見つからない。

そうこうしている間に、女子高生は上郡駅で降りて行ったのであるが、車内を見渡すと、そもそも女子高生の数が多い。
素晴らしい光景だ。

しかし、女子高生と言うのは、いいね。
いや、この場合のいいねというのは、何もイヤラシイ気持ちで言っているのではない。
若いから、いいと言っているのだ。

何より元気があるし、希望に満ち溢れている。
本人たちは、気が付いているかどうか知らないけれどね。
若さという素晴らしいものを、持っているのだ。

そんな女子高生を見ていると、「ああ、みゆきさんの女子高生時代は、どんな女のコだったのだろうな。」と、そんなことを思ってしまった。

兎に角、メチャメチャ、可愛かっただろう。
これはもう、間違いがない。

んでもって、当時の事を、凡自身の高校生だったころの記憶から、年齢差をプラスして、想像してみていた。
みゆきさんは、凡より7つお姉さんだ。
その辺の事を考えると、精神的に成熟していただろうみゆきさんを想像すると、きっと、みゆきさんの歌の歌詞にあるような、学生運動に憧れたりしていたのかもしれないな。

いや、時代考察をして考えると、実感がわかなくなる。
今、みゆきさんが、17歳ぐらいであるとして、そして、今、この車内にいるとしたら、どうだと想像してみる。

凡の好みでは、そうだなあ。
服装は、制服のスカートを、超ミニにしているんだ。
凡は、超ミニが好きだ。
うん、それは良い。

それで、やや不良っぽい感じで、制服を着くずしている。
今の時代は、ブレザーとかが流行ってるのかな。
下に着たブラウスのボタンを上から3つか4つ、外してるんだ。
前髪を、人差し指と中指で摘まみながら、何度もスマホのカメラでチェックするさ。
化粧も、バッチリやっているつもりなのだが、下手なんだな。

凡は、同じクラスの付き合っている男の子だ。

「なあ、タコ焼き食べたいな。」
ちょっと、バカっぽく、みゆきさんが言うんだな。

「なあ、タコ焼き食べたいわ。」
「タコ焼き、食べたいなあ。」また言った。
何故か、こんなバカっぽい女子高生は、同じことを何度も言うイメージがある。

「うちな、タコ焼き食べたいねん。ゆうとくけど、うちは、マヨネーズ掛けへん派やで。もう、ソースだけで食べるねん。ワイルドやろ。なあ、凡ちゃん、タコ焼き食べたいわ。」

こんな感じで、凡に言うね。
考えてみると、これに、いちいち答えるのは、なかなか疲れそうだ。
でも、凡は、みゆきさんを愛しているのだ。
付き合って話すしかない。

「す、す、すっげーじゃん。マヨネーズ掛けへんって、それ、大人じゃん。バリ、大人じゃん。すっげー。みゆき(さん)、大人じゃん。すっげー、カッケー。」
なんてことを言うべきなのか。

「そやろ、うち大人やで。そやけど、タコ焼き食べたいな。うち、タコ焼き食べたいわ。」

こんな会話を、下校時間にずっとしていたら、家に帰る頃には、ヘトヘトになっているだろう。
しかし、こんなみゆきさんである可能性は、低いかもしれない。
みゆきさんは、たとえ女子高生だったとしても、こんなバカじゃない。
とはいうものの、超ミニのみゆきさんは、これはもう、想像しただけで、ヨダレが滝のように流れ出てくる。

そして、思う。
これだけのヨダレ、凡の身体のどこから、あふれ出てくるのだろうかと。
人体の不思議である。

或いは、みゆきさんは、言葉とか、文章とかに、興味がある人だから、女子高生時代も文学少女だったかもしれないね。

文学少女といえば、病弱なイメージがある。
女子高生なのだけれど、現代にしては珍しく、結核にかかっていたりするんだ。
んでもって、サナトリウムに入院している。

レースのカーテンの掛かった窓の外には、もうすっかり紅葉が終わって、今にも葉が落ちて、枯れ木になりそうな木が見える。

凡は、そんな文学少女のみゆきさんと付き合っているクラスメイトだ。

「今日は、調子は、どう?」

みゆきさんは、浴衣の寝間着を着て、ベッドの上に座っている。
凡の言葉を聞いて、「うん、大丈夫。」と、ワザと弱弱しく答えた。

「小説の方は、順調に書けてるの?」
みゆきさんは、1ヶ月前から、純愛ものの小説を書き始めていた。

「うん、まだまだ。でも、あたし、この小説を書き終わらないうちに、死んでしまうと思うの。」
「バカ、何言ってるんだ。頑張って、病気を治さなきゃ。」

「ううん。あたしは、もうダメ。ほら、窓の外の木があるでしょ。あの木の先の方についている葉っぱが落ちた時に、あたしの命も終わりを迎えるわ。」
少し、目をウルウルさせながら、大袈裟に言った。

窓の外を見ると、1枚の葉っぱが、今にも力尽きて、木に捕まっている手を離してしまいそうに、揺れている。
すると、急に風が吹いて、葉っぱが飛ばされていった。

「あ、みゆき(さん)、葉っぱ、飛ばされていったよ。あれ、みゆき(さん)、まだ生きてるよ。ねえ、葉っぱ落ちたよ。」
なんて、冗談を言ってしまった。
みゆきさんも、飛ばされる瞬間を見ていたようだ。

すると、みゆきさんは言った。
「いえ、まだ葉っぱは飛ばされていないわ。」

「いや、飛ばされたじゃない。ほら、木に葉っぱ残ってないよ。」

それを聞いたみゆきさんは、悔しそうに、口をへの字にして、しばらく黙っていたが、急に大きな声で言った。

「いえ、まだ葉っぱは飛ばされていないわ。」
「だから、木に葉っぱは、付いてないでしょ。」

「いえ、付いてるわ。ほら、あの木の先に、葉っぱの残像が残ってる。」
「残像、、、、どういうこと?」

「だからあ、あそこに葉っぱの残像が残ってるのよ。残像が残っている間は、まだそこに葉っぱがあることと同じことなのよ。ねえ、解る。」
いや、正直解らない。

「だからあ、あそこに、葉っぱの残像が見えるでしょ。ね、見えるわよね。」
「、、、、。」

「ねえ、凡ちゃん、葉っぱの残像、見えるの?見えないの?どっちなの。」
かなり強い口調で凡に言った。

「残像、、、、見える。」
そう答えるしかないだろう。

「そうでしょ。だから、まだ葉っぱは、あそこにあるのと同じなのよ。解った?」
「、、、、うん、解ったような気がする。」

無理やり、葉っぱがあることにされちゃったよ。
凡は、枯れ木を眺めながら、考えていた。

みゆきさんと付き合っている間は良いよ。
みゆきさんは、可愛いし、付き合ってて、楽しいし。
でも、これ、このまま続いて、結婚でもすることになったら、エライことになるぞと。
毎日が、これエライことになる。
心底、怖いと思った。

すると、病院の先生が入ってきた。
「中島さん、もう退院しても大丈夫ですよ。すっかり良くなりましたねえ。」
と笑顔で言った。

すると、みゆきさんは、ちょっと口をへの字にして、強い口調で話し出した。

「先生、あたし、治ってません。どうして、治ったって言えるの?結核という病気はね、たとえ、肉体の菌が死んでも、あたしの精神に菌が入り込んで、精神をも蝕むものなのよ。ねえ、先生、あたしの精神の菌が死んだと、どうして証明できるの?答えてください、先生。」

それを聞いた先生は、ただ、黙って下を向いていた。
凡は、震えが止まらなかった。

「そうだ、みゆきさん、学校の課題、明日までなんだ、もう帰るよ。明日また来るからね。」
と言い残して、ドアを開けて飛び出した。

それから、先生がどうなったかは、怖くて想像できない。
しかし、この凡は、どうしたら良いのだ。

この先、みゆきさんの性格は変わらないだろう。
毎日、毎日、こんな風に、みゆきさんの思う世界に同調して生きて行かなければいけないのだ。
勿論、凡は、みゆきさんを愛している。
でも、その愛が死ぬまで、持ちこたえられるか、今の凡には解らなかった。
しかし、そのみゆきさんの強い圧に耐えるのが、みゆきさんを愛しているということなのだ。

凡は、みゆきさんと結婚して、貝になると決心をした。
硬く、こころを閉ざして、みゆきさんの言うように生きるのだ。

いや、しかしね、そんな妄想も、ちょっと違う気がしていた。
今までは、凡とみゆきさんは、同じクラスの恋人だった。
でも、やっぱり、みゆきさんは、凡より1つか2つ、年上でいて欲しい気もするな。
みゆきお姉さん。

たしか、コンサートのMCで、大学生時代に、札幌の寮に住んでいた時に、みゆきさんの笑い声は、階下の先生のところまで聞こえたということを喋ってた記憶がある。
明るい生徒だったのだろうか。
いかにも、みゆきさんらしいなと思う。

活発で、明るくて、そんでもって、文学とか、創作が好きな女の子だから、クラブも演劇部なんてのに入るのかもしれない。

毎日、毎日、演劇の練習だ。
一所懸命に練習するみゆきさんの額には、汗が浮かんで、体育館の水銀灯の照明に、静かに光る。
タオルで、その額の汗を拭いたら、同じクラブのみんなに、とびっきりの笑顔で、「もう1回、やろうよ。」なんて、声を掛ける。
ああ、青春だなあ。

そして、学園祭の時に、体育館で劇を披露することになるのだろう。
舞台の上に、みゆきさんがいる。
もちろん、主役だ。

「おお、彦星さま。どうして、あなたは、彦星様なの。」
「おお、織姫よ、どうして、あなたは、織姫なの。」
と、これはみゆきさんの創作劇だ。

2人を離れ離れにさせた神様に、1万回、浣腸をして殺すという復讐の、残酷極まりないストーリーを、喜劇風に仕上げて、それに、みゆきさんの歌を合わせた、音楽劇なのだ。
今で言うなら、夜会の先駆けともいえる。

そして、神様を、みごと殺した後に、彦星と織姫は、抱き合う。

「いやだあ。」と、凡は、叫んでいるだろう。
その髪にさえ触れることが叶わない、みゆきさんを抱きしめている。
たとえ、舞台の上であるといえども、許されていい道理はない。

悔しい。
悔しいよ。

舞台の上のみゆきさんは、それはそれは、輝いていて、美しい。
イキイキとした若さに溢れ、そして、その才能を惜しみなく、音楽劇と言う舞台に作り上げた。

みゆきさんは、舞台の上で輝く。
凡は、暗い客席で、ただ、座ってみゆきさんを見上げる。
これじゃ、今の、凡とみゆきさん、そのものじゃないか。

しかし、それが現実なんだ。
ただ、凡は、唇を噛みしめて、舞台のみゆきさんを見ているしかないんだ。

先輩みゆきさん。
お姉さんのみゆきさん。
それは、いかにも甘い香りのする関係だけれども、どうもイケナイ関係に発展する可能性もなく、ただの、弟として扱われ続けるのだろう。
近くにいれるだけで、嬉しいけれども、どうにも、嫉妬にもだえ苦しむことになる関係だ。

舞台が終わったみゆきさんが、凡を見つけて走ってくるよ。
「ねえ、凡君。さっきの舞台どうだった?」
「素敵でした。うん、舞台も、そして、みゆき(さん)先輩も。」
それを聞いて、「あはははは。ありがと。」と大笑いして、演劇部のみんなのところに帰っていく。
みゆきさんの去った後の、空間に、みゆきさんの汗の甘い香りが残っていた気がした。

そんな女子高生だったのかもしれない。

ああ、みゆきさんを見たいなあ。
今の、みゆきさんが、やっぱり見たい。

でもさ、1度で良いから、今のみゆきさんに、女子高生の制服を着て貰いたいものだ。
きっと、どうしようもなく、可愛いに違いないのであります。

変態的な気持ちで書いているのではありません。
だって、あの坂本冬美さんだって、ユーチューブに女子高生の格好をしてアップしたりてるんでしょ。
みゆきさんだって、それぐらいしてくれてもいいじゃない。

と、叶うはずもない夢を抱いている凡なのであります。

と、みゆきさんの女子高生の妄想は、置いておいて、青春18きっぷを手に、姫路駅を出た車内で、女子高生に見つめられた凡は、その意味を、知りたくて仕方がなかった。
でも、女子高生も、上郡駅で降りてしまったので、そのまま旅を続けるしかないのではあります。

列車は、尾道駅に近づく。
右の車窓に、千光寺が見えた。
車内から、手を合わせる。
「みゆきさんの女子高生姿が見えれますように。」と。

車窓の左手には、尾道の海が見える。
この海を見たら、ああ、尾道に来たんだなと思うのである。
普段の青春18きっぷの旅なら、ここで降りて、尾道ラーメンでも食べたいところですが、今日は、先を急ぐたびだ。
小倉まで、まだまだ、乗り続けなくちゃ。。

0908 岡山駅着。
0911 岡山駅発。山陽本線、三原行き。

1045 糸崎駅着。
1053 糸崎駅発。山陽本線。岩国行き。

(以下、写真は、ネットより拝借)
坂本冬美さんセーラー服.jpeg
坂本冬美さんは、こんなこともやってくれるんだよね。
それにしても、冬美さんは、本当に、可愛いですよね。

冬美さんブレザー.jpeg
うーん。ブレザー姿も、素敵だ。

冬美さんセーラームーン.png
セーラームーンにだってなってくれる。これは、ありがたいなあ。

本当に、坂本冬美さんは、可愛くて、素敵だな。
というか、冬美さんの顔が好きなのかな。
あ、みゆきさん、ゴメンナサイ。

でも、みゆきさんもね、夜会工場で、パジャマ姿や着ぐるみ姿もやってくれるもんね。
あれは、絶品に可愛いものね。

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