散散歩歩。(27)こだわり、粉わさび。

居酒屋のカウンターで飲んでいると、隣の中年男性が刺身を食べる時にこう言った。

「俺のこだわりはね、刺身にこうやってワサビをちょっと乗せてね、醤油をつけて食べるんや。」

同年代だと思われるお連れさんに得意げに説明が続く。
「こうするとね、醤油が濁らないし、、、、。」

凡は隣で聞いていて悲しくなった。

いつからこんな結滞なことをするようになったのだろう。
きっと、どこかのグルメ作家かグルメタレントがテレビなどで披露したのだろう。

凡には、この食べ方が本当に美味しいのか甚だ疑問である。

確かにワサビの辛さと香りはストレートに味わえる。
しかし、刺身に醤油を片面しかつけることができないし、醤油をつけるときに上に乗ったワサビを落とさないかハラハラしながら食べなきゃいけない。

口中に入れた瞬間も、刺身と醤油とワサビがバラバラで、わざわざ一つの料理を分解して食べているようだ。

ポテトサラダでいうなら、そのまま食べればいいものを、わざわざポテトにハムを乗せてマヨネーズを乗せて口に入れているようなものだ。

「俺のこだわりはねぇ。ポテトサラダなんだけど、混ぜないんだよ。わざわざコックさんに言ってね別々に出してもらう。そんでもって、ポテトにハムを乗せてマヨネーズを乗せてね、食べるんだよ。」って人はいないだろう。

素材を組み合わせて作るのが料理である。料理を分解して素材にしてどうするのよ。

とはいうものの、この食べ方を一番始めに考えた人は評価しています。素晴らしい。
自分の美味しいと思う方法を考えて発見したのですから。

これは、その人にとっての正しくこだわりでしょう。
でも、その他人のこだわりを如何にも自分のこだわりのように発言できるのが悲しいのであります。

とはいうものの、考えてみると、この居酒屋の隣の人はすごく素直な人なんだろうなと思う。
きっとすごく、いい人に違いない。

凡は刺身を食べる時は、醤油に穂じそを箸でしごいていれたり、紅たでを入れたり、刺身にタダでついてくる薬味を入れて、ワサビを入れて、よく混ぜて溶かす。
そして、刺身に醤油を両面にたっぷりとつけて食べる。

でも、考えてみると、これも昔むかしにさかのぼってみると、誰かの受け売りに違いないのでありますが。

ということは、凡も素直でいい人なんですよね。


そして、こんな凡にはワサビについて、こだわりがある。

こだわりというよりは、好みだろうか。
何かというと、「ワサビは粉わさびに限る。」のであります。

家で刺身を食べる時は、ミニボンに特にお願いをして「粉わさび」を水で溶いてもらって使います。

何故粉わさびかというと、一つは昔から食べなれた味だからです。

今でもスーパーではなく、近所の魚屋さんで刺身を買うと、ワサビを小さな薄い紙に挟んで付けてくれる。
これが美味しいんです。
食べなれた味はやっぱり美味しい。
もう一つは、チューブのワサビの味が凡には耐え難いのであります。

チューブのワサビを口に入れた時の、ザラッとした感触と塩のからさが堪らなく嫌だ。

最近はチューブのワサビも種類が多く、「生わさび」の表示があるものがあるが、どれも塩の味が強烈なのです。

原材料を見ても、「粉わさび」は、西洋ワサビと着色料だけだ。

西洋ワサビは、日本のワサビとは別のものだけど、すっきりとした辛味が嬉しい。

それに比べて、「チューブのワサビ」は、
わさび(本わさび、西洋わさび)、食塩、植物油脂、砂糖、香辛料、でんぷん、大豆食物繊維、ソルビトール、セルロース、ミョウバン、香辛料抽出物、着色料、安定剤香料って表示がある。
ものすごく沢山のものが入っている。

まあ、それは仕方ないとして、わさびの次に書かれている「食塩」がつらいのだ。
2番目に書かれているということは、それだけ沢山入っているということだ。

ただでさえ醤油の塩味があるのに、更に食塩で口中に入れたときに「ざら、塩辛。」ってなるのであります。
凡にとってチューブのワサビは要らないのであります。

などと、かなり長く書いてきましたが、本当の山葵について書いてないところが貧乏人である証拠です。

画像

"散散歩歩。(27)こだわり、粉わさび。" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント
ごめんなさい。
(ぺこり)

各記事の下部にあります
アマゾンの「キンドル版 凡蔵。おすすめ選書」ですが、
現在、リンクは中止しております。

「悩み多きブッダたち」

「アルカディアのレフュジー」
(中島みゆきさんの影をさがして)

は、販売中止しました。

買っていただいた方には、
本当に、お礼を申し上げます。
ありがとうございました。